タイの事業用賃料にかかる付加価値税(VAT)と源泉徴収税
タイで会社がオフィス、店舗、倉庫を借りる場合、請求額が一つの数字だけということはまずありません。賃料とサービス料では課税方法が異なり、借主が源泉徴収を行うことも多く、さらに印紙税や固定資産税も関わってきます。借主と貸主の双方に向けて、その全体像をご説明します。
VAT:賃料とサービスの違い
歳入法典により、不動産の賃貸はVATが非課税です。一方、スペースとともに提供されるサービスは非課税ではありません。建物管理費やサービス料、家具・設備のレンタル、清掃や警備、原価を超えて請求される光熱費は、提供者がVAT登録事業者(年間売上180万バーツ超)であればVATの対象です。VAT税率は法定の10%から引き下げられた7%で、政府は2027年9月30日まで7%を維持することを承認しています。
源泉徴収税:借主が差し引く金額
| 支払いの種類 | 源泉徴収率 | 様式 |
|---|---|---|
| タイ人個人の貸主への賃料 | 5% | PND 3 |
| タイ法人の貸主への賃料 | 5% | PND 53 |
| サービス料 | 3% | PND 3またはPND 53 |
| タイで事業を行っていない外国の貸主への賃料 | 15% | PND 54 |
法人の借主は、支払いのたびに税額を差し引いて申告書を提出し、翌月7日まで(電子申告の場合はそれ以降)に歳入局へ納付し、貸主に源泉徴収票を交付します。貸主はその金額を自身の所得税から控除します。個人が自分の住居を借りる場合は、通常、源泉徴収の必要はありません。
例:ある会社が、VAT登録済みの法人貸主に、毎月賃料100,000バーツとサービス料50,000バーツを支払うとします。サービス料には3,500バーツのVATがかかります。借主は賃料から5,000バーツ、サービス料から1,500バーツを源泉徴収し、残額を貸主に振り込みます。
印紙税
賃貸借契約には、全期間の賃料総額1,000バーツごとに1バーツ、つまり約0.1%の印紙税がかかります。法律上は貸主の負担ですが、借主に転嫁する契約も多くあります。15日以内に、電子契約であればe-stampで、それ以外は歳入局で納付しなければなりません。印紙税を納めていない契約書はタイの裁判で証拠として使えず、納付が遅れると加算税がかかります。サービス契約はこの税の対象外で、これも契約を分ける理由の一つです。
土地建物税
2020年から、所有者は毎年土地建物税を納めています。事業用不動産は「その他の用途」に分類され、税率は評価額に応じて0.3%から最大0.7%まで上がります。法的な納税義務は所有者にありますが、事業用の賃貸借契約ではこの費用を借主に転嫁することが多いため、条項を確認しましょう。
貸主側の税務
- 個人の貸主は賃料を所得として申告し、建物については30%の概算控除または実額経費を差し引くことができ、最高35%の累進税率で納税します。年央の中間申告も必要です。
- 法人の貸主は法人所得税を納め、税率は通常純利益の20%で、要件を満たす中小企業には軽減税率があります。
- 土地局で登記する3年を超える賃貸借では、賃料総額の1%の手数料がかかります。3年を超える事業用賃貸借契約をご覧ください。
価格を賃料とサービス料に分ける理由
価格を分けると、各税金がかかる部分が変わります。印紙税と登記手数料がかかるのは賃料部分のみで、VATと3%の源泉徴収がかかるのはサービス部分のみです。VAT登録済みの借主であれば、サービスにかかるVATは通常控除できます。ただし、分割は実際のサービスを反映している必要があります。名目的な賃料に非常に高額なサービス料を組み合わせるなど、不自然な分割に対しては、歳入局が異議を唱え、税金と罰金を課すことがあります。
よくある質問
タイのオフィス賃料にVATはかかりますか?
会社は賃料からいくら源泉徴収しますか?
賃貸借契約の印紙税は誰が払いますか?
賃借したオフィスの土地建物税は誰が払いますか?
事業用スペースを借りる、または貸す予定ですか?
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タイの歳入法典と専門家の解説に基づく一般的な情報で、2026年10月に確認しました。税制は変わることがあり、税務上の助言ではありません。タイの会計士または税務アドバイザーにご相談ください。